レース後評

レース前短評

スルーセブンシーズが恐らくラストチャンスとなるGI制覇へ向けて、有馬記念に出走する。凱旋門賞をはじめ、今年のパフォーマンスは実に堂々たるもので、ここにきてデビュー時に期待していた素質がようやく花開いてくれた。まだまだこの馬の走りを見ていたいが、母親としての仕事も大事な責務。大きなタイトルを手に北海道へ向かってくれることを期待したい。
ライラックはエリザベス女王杯からの転戦。今年1年この馬もグッと良くなってきて、オルフェーヴルらしい成長力を感じる。前走は枠の差もあり道中の位置取りが悪くなってしまったが、それでも最後は差し込んできているように、本当に力をつけてきている。上手に立ち回って上位を狙いたい。
大逃走からの押し切りで待望の重賞初制覇を果たしたアイアンバローズは、勢いを持ってのグランプリ出走。前走は引き離した逃げなのにややスローペースという不思議な展開になったが、それも積極的な姿勢が生み出した魔法。今回はタイトルホルダーの出方次第になるだろうが、引き続き積極的な競馬でビッグサプライズを巻き起こしてほしい。
土曜日に行われる中山大障害には、マイネルグロンとヤップヤップヤップがスタンバイ。
現在3連勝中のマイネルグロンは前走も完勝で、いよいよジャンプ王者の風格が出てきた。大障害ははじめての挑戦となるが、今の勢いならば何もかもを一気に乗り越えてくれそう。王者君臨の瞬間を楽しみに待ちたい。
ヤップヤップヤップは7歳の冬にして初めての重賞挑戦、しかも中山大障害という大舞台。平地でもジャンプでもなかなか未勝利を脱出できず、それだけによくぞここまで辿り着いたなと感慨深い。相手は当然強くなるし楽な競馬にはならないだろうが、久しぶりに「障害のメジロ」を楽しみたい。
土曜日の阪神にはルクスノアがルメールを配して必勝の構え。陣営も辛抱強く永島騎手を使っていたが、さすがに前走はいただけなかった。先々週の大一番に出ていてもおかしくない素質馬だけに、ここは是が非でも勝って来年に繋げたい。