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[RACE REPORT]ホクトスルタンが天皇賞親子四代制覇の偉業に挑戦


この屈辱を、この悔しさを、次なる闘いの力に

 夢はあっさりと直線入り口で失意に変わった。
「スルタン行け! 大丈夫! まだ行ける! 行けるよ!」
 だが叫ぶ時間はそれほど与えられず、徐々に後退していく白い馬体。ほとばしる直線の攻防に周りから飛び交う歓声の中、馬群に埋もれていくスルタン閣下の姿を、無言のままじっと追い続ける他、何もすべきことがなかった。
 テイエムプリキュアが思ったほど行かなかったこと。ペースを落ち着かせたかった1周目スタンド前で、シルクの馬が外から絡んでハナを奪っていったこと。出入りの激しい競馬で、ペース以上に厳しい展開だったこと。負けた要因は色々あるだろうけれども、あれこれ言っても15着という着順が覆るわけではない。
 厳しい展開にも関わらず向正面で果敢にハナを奪い返し、スクリーンヒーローやアサクサキングス相手に、望んだ形でなかったとしても真っ向勝負を挑んだスルタンは、よく頑張った。マックと同じ道を歩む最高の孝行息子を誇りに思う。
 そして我々も一生懸命応援したし、やれることはやったつもりだ。
 それでも結果が出ないのだから、まだまだ各々がやれるべきことがあるのだろう。
 後ろをいつまでも振り返っている暇はない。マックの仔が競馬場で走るチャンスはそうないのだから、次の闘いで再び闘志を燃やさなきゃいけない。
 敗者である以上、何を言われようが、どんな評価が与えられようが仕方ない。いちいち余計なエクスキューズをつけるくらいなら「ちくしょう。今に見てろ」と悔しさを心の奥底にじっと蓄える方が、次の闘いで力に変わる。
 まだまだ何も終わっていない。
 こんなことで今までの闘いが0になるわけじゃない。
 次の闘いでは各々が昨日より1%でも強い気持ちで、1%でも大きな声で、1%でも長く信じて。
 個々のちょっとした頑張りの上積みが、きっと願いを叶える力になる。
 そう信じている。


 ▲ パドックではかなり入れ込んだ様子


 ▲ 首を激しく上下に振ったために、自分のよだれか汗が顔にかかり男前が台無しに


 ▲ 馬場入場は落ち着いて入るも


 ▲ スタンドの騒ぎとスルタン閣下のテンションを考慮して1コーナーから返し馬に


 ▲ 今年も天皇賞の出走馬に名を刻み


 ▲ 1周目のスタンド前では、シルクフェイマスとテイエムプリキュアの間に挟まれる意外な展開に


 ▲ 駆ける姿にマックを思い出し


 ▲ 最後は力なくスクリーンヒーローの陰に埋もれて……

[2009 05/04]

この記事にでてくるお馬さんのプロフィール

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