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[RACE REPORT]悔しさ満ちるディアジーナ、オークス5着


この経験と悔しさを更なる強さに変えて

 ディアジーナの内田博幸騎手は、手を動かさないまま直線入り口で先頭に並びかけようとしている。ブエナビスタは後方の内で進路を探している。今までのように余裕綽々でヴィクトリーロードを見定めている姿には見えない。瞬間、勝機が我らが元に。
「内田! 内田! ジーナ行け! 内田! 内田!!!!」
 スタートしてから1コーナー過ぎまで少し引っ掛かっていたが、それでも今まで積み上げてきた経験と絆の深さは生きていた。向正面に入る頃にはしっかりと折り合い、これまでどおりの競馬を貫いた。
 勝負どころにかけて少しずつ前との差を詰め、直線に入っても抜群の手応えで前へと迫る。後方でウロウロしているブエナビスタとの差は相当にあった。内からレッドディザイアの姿も見えていたが、フローラS の時を考えれば、ディアジーナのここから見せる末脚は彼女たちを完封するに十分な威力を持っている。
 声が飛ぶ。ブエナビスタを追う周りの人間の声を遮るように、声を張り上げた。
「内田来いよ! ジーナ来い!!」
 だがジーナの動きが前走ほどではない。伸びそうで伸びてこない。やがて周りの声が強くなる。
 ブエナビスタが驚愕の末脚でレッドディザイアを捕らえた少し後方で、ジーナはレースを終えた。5着という着順を確認する間もなく、すぐにどうしようもない悔しさが心に溢れ、悔しくて、悔しくて、ブエナビスタのウイニングランなんて見る余裕がなく、笑顔満面に集まった恐らくサンデーレーシングの会員たちの姿を見てはまた悔しさが満ち、まるで逃げるように競馬場を後にした。
 僕を乗せた電車が府中競馬正門前を出発したのは15時52分だった。
 今度こそ行けると信じきっていただけに、自分も受けたダメージは小さくなかったが、帰ってきてすぐに目にしたうちの掲示板の文字に救われた。
「秋こそ!」
 そう。まだ闘いははじまったばかり。ディアジーナが夢の舞台に立ったのは、まだ一度目だ。経験を積み重ねることによって強くなっていくのが、彼女の一番良いところ。そしてマックっ仔を応援してきた自分たちも、現実に打ちのめされる度に気持ちを強くしてきた。
 競馬の神様がまだ僕たちの方に振り向いてくれないのであれば、もっともっと大きな声を出せるようにしなくちゃいけない。現実が夢を阻む厚い壁となって立ち塞がるのであれば、それをぶっ壊す力強さを身につけなきゃいけない。
 闘いはこれから。
 スルタン閣下からはじまり、メルベイユ姫、ジーナ嬢と苦汁を舐めさせられてきたが、まだまだ夢は諦めない。諦めちゃいけない。
 馬と関係者を信じて応援することだけが、ぼくたちファンのできる唯一無二のこと。だから現実に何度倒されても、またみんなで立ち上がろう。マックっ仔がGI 制覇をするまで。
 何度でも、何度でも。


 ▲ マックっ仔がはじめてオークスの舞台に名を連ね


 ▲ 突然差し込んできた日差しに眩しそうなジーナの入場


 ▲ 見た目はちょっと地味なブエナビスタ


 ▲ ディアジーナはグラマラスなボデー


 ▲ 相変わらずお似合いな黒メンコにキュートな赤い文字


 ▲ セクシーな横顔


 ▲ 落ち着いたジーナの本場場入場。その直後に、ワイドサファイヤが放馬


 ▲ やや掛かり気味に1コーナーへ


 ▲ 懸命になだめる内田騎手


 ▲ 結果は残念ながら5着に


 ▲ 夢を見させてくれたありがとう。また次、頑張ろう!

[2009 05/25]

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