思い出の阪神大賞典に、ホクトスルタンが書き加えた新たなページ

レース名と、父の名と、鞍上の名前だけで涙がこぼれそうな競馬もある

　ホクトスルタンが、マックの主戦を務めた武豊騎手を背に阪神大賞典へ挑戦。
　スタートからいつものように先手を奪い、腕達者な鞍上に導かれながら道中は実に気持ちよさそうに先頭を快走。彼らの頭上でこだまする実況「メジロマックイーン、武豊」の響きもすこぶる心地よく。勝負所にかけて激しく手が動く他のジョッキーたちを尻目に、揺れる手綱のリズムが変わることのないまま涼しい顔でラップを刻み続けたスルタン閣下と武豊の姿に、勝利を確信しましたが、直線半ばでアサクサキングスに捕まり、最後は後方から来た馬たちにも交わされて5着に終わりました。
　勝てなかったことは残念ですが、一時期の不振を完全に脱し、よくここまで立ち直ってくれました。ゴールギリギリまで我々に熱い思いと希望の光を与えてくれるスルタン閣下は、やっぱり僕らの夢の担い手、ヒーローです。
　今日のレースも、自分たちの夢のために頑張ってくれたスルタン閣下に「ありがとう」。
　これからも彼を信じて声援を送るのみ。それが我々ファンのできる唯一のことです。